顕現日:「真理に出会った喜びの祝日」
(マタイによる福音書2章1~12節)
本日の主日は「顕現日」です。顕現日とは、救い主(メシア)を待ち望んでいたユダヤの民だけでなく、世界の全ての人々に救い主イエス・キリストの栄光が示されたことを祝う祝日です。そして本日の福音書では、ユダヤ人ではなく、東方の国の占星術の学者たちが、生れたイエス・キリストを拝みに来た出来事が朗読されます。
占星術の学者たちは、ユダヤの王ヘロデに、「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。わたしたちは東方で<その方の星>を見たので、拝みに来たのです。」と尋ねます。学者たちは自分たちの見た星を、<その方の星>とし、その星はイエス・キリストそのものを示しているととらえました。その星は、ユダヤ人のほんとうの王という[真理を示して]います(2節)。その星は、救い主イエス・キリストという[真理に導き]ます(9節)。その星は、[真理に出会う者に大きな喜びを与え]ます(10節)。ユダヤ人ではない異邦人の東方の学者たちは、真理を示され、真理に導かれ、真理に出会って喜びにあふれました。
その学者たちは、その大きな喜びに応えて、「真理の贈り物」を献げました。それは、黄金と乳香と没薬でした。これらはその当時、非常に高価な物でしたが、これらの贈り物こそ、救い主イエス・キリストの姿が示す、真理そのものでした。黄金はその輝きによって真の王であるイエスの栄光を表わします。乳香はそのかぐわしい香りによってイエスのご生涯の麗しさを表わします。没薬はその苦さによってイエスの十字架の苦しみを表わします。学者たちは真理に対して、真理で応えました。
東方の学者たちが見た星は、今、私たちの前に輝いています。