「どんな苦難にあっても」
(マルコによる福音書13章14~23節)
イエスは、決定的な大きな苦難の時が来る、と前もって言いました。本日の福音書にはその大きな苦難についてはっきりと記されています。その決定的な大きな苦難は四つの特徴をもっています。①天変地異ではなく具体的な一人の者によってその苦難がもたらされる ②人々はその苦難に対して為す術がなく逃げるしかない ③神が助けて下さらなければ人はその苦難から救われない ④偽メシアや偽預言者という悪魔さえ奇跡を行って人を完全に惑わす、ということです。このような決定的な大きな苦難にあって、希望はあるのでしょうか。
イエスは言います。「だから、あなたがたは気をつけていなさい。」と。イエスが語りかける「あなたがた」とは、神に選ばれた人たち、すなわちクリスチャンです。クリスチャンは、どんなに決定的な、どんなに大きな苦難にあっても、「気をつけている」ことができます。それは、目を覚ましていることであり、用意していることであり、わきまえていることであり、待っていることです。クリスチャンは、救い主イエス・キリストが再び来られることを待つことができる、希望の力をもっています。