愛のうちに一致する
(ヨハネによる福音書17章11c~19節)
本日の福音書では、イエス・キリストの祈りが記されています。
「聖なる父よ、わたしに与えてくださった御名によって彼らを守ってください。
わたしたちのように、彼らも一つとなるためです。」(ヨハネ17:11c)
この祈りは、イエス・キリストが兵士たちに逮捕される直前に、後に残される弟子たちのために神に祈った祈りです。イエスは、弟子たちが一致するために、弟子たちを守ってくださいと、神に祈ります。イエスが逮捕され、十字架につけられるという事態にあって、残された弟子たちもそのことで様々な試練や困難を受けることになります。その弟子たちのために、イエスは、一致を願う心をもって神に祈ります。
お互いに一致するということは、神の愛に生きる者にとって、最もふさわしい姿です。一致のうちに、お互いに愛し合う姿、お互いに仕え合う姿があらわれています。イエス・キリストの、一致を願う心は、私たち一人一人に、また私たちの教会に、そしてこの世界に向けられています。
愛が実現され、愛に満ちあふれる私たちの「一致」のために、イエス・キリストはその一致を願う心をもって父なる神に祈って下さいます。しかしまた、私たち自身こそ一致を願う心をもって父なる神に祈らなければなりません。お互いに愛し合い、お互いに仕え合わなければ生きていくことのできない弱い私たちに、一致することのできる力を、父なる神に願う心が求められています。