「イエスからの祝福」
(ルカによる福音書6:17-26)
イエスが山の上で弟子たちに「心の貧しい人々は、幸いである 天の国はその人たちのものである。」と語りかけたて始まった山上の説教(マタイ5章から)はルカによる福音書では、イエスが山から下りて弟子たちに語りかけることで始まります(ルカ6:20から)。それは、このような言葉でした。「貧しい人々は、幸いである 神の国はあなたがたのものである」
「幸いである」という言葉からイエスが弟子たちを祝福して、この言葉を語りかけていることが分かります。「貧しいこと」が「幸いである」ということではなく、その貧しさゆえに神により頼む姿勢が「幸いである」という意味になります。それゆえに、貧しくはなく裕福な人々は神によりたのむことをしばしば忘れるので、「しかし、富んでいる人々、あなたがたに災いあれ あなたがたはもう慰めを受けている。」(ルカ6:24)とイエスは弟子たちを戒めます。
わたしたちの「貧しさ」「飢え」「嘆き」「抑圧されていること」「豊かに感じること」「感謝を忘れていること」「笑えること」「褒められていると思うこと」は何なのか?また、わたしたちの隣り人が感じているだろうそれは何なのか?これを見つめるとき、わたしたちはイエスの祝福のもと、自分自身もそして隣の人にも慈しみを感じられる人へと変えられてゆくのではないでしょうか?そのような気付きを与えてくださる救い主でおられるイエス・キリストに心より感謝いたします。
(司祭ウイリアムズ藤田 誠)