「私たちに与えられた固有の賜物」
（マタイによる福音書25:14-15,19-29）
イエスは「天の国」のたとえをいくつか挙げます。それは、とても小さなからし種から発芽した野菜がどの野菜よりも大きく育つ話であったり、パン種が小麦粉と合わさって膨らむ話であったり、ぶどう園の主人が労働者に対して何時から働いても同じ賃金を支払うという短時間労働者にとっては思いがけない破格の扱いであったりと私たちの想像を超えた恵みのたとえ話が福音書を通して語られます。そして、きょうは「タラントン」のたとえが「天の国」を語るために用いられます。このたとえにおいて登場する僕たちはそれぞれある人から自分たちのキャパシティに応じてタラントンが預けられます。五タラントンと二タラントンを与えられた僕たちはそれぞれ、倍の金額を稼ぎ出しますが、一タラントンを預けられた僕は主人に対して恐れて何もすることができませんでした。
この「タラントン」のたとえにおいても神さまは私たちの想像を超えた働きを私たちに知らせてくれます。自分たちの力ではなく、主である神さまに対して信頼する。その歩みを通じて与えられた交わりが、結果として持っている人が更に与えられるという物語へと発展します。
私たちに与えられてる賜物もそれぞれ固有のものです。それを他者のために用いるとき、きっと神さまはそのことを祝福して私たちの足元を固めてくださるのだと思います。
恐れず、主に信頼してこれからの一週間、歩んで参りましょう。
（執事ウイリアムズ藤田 誠）