キリスト教教会 目白聖公会の公式ホームページです。
Anglican-Episcopal Church, Tokyo Japan

「赦しの聖霊を受けて福音を伝える者に変えられる」
（ヨハネによる福音書20:19-23）
イエスの弟子たちはイエスが十字架へ付けられるとき、イエスを見捨てて、逃げました。そして、それぞれが家の戸に鍵をかけて閉じこもっていました。イエスのように殺されるかもしれない恐れとイエスを見捨ててしまった悔悟の念、そして、イエスを亡くした喪失感、ネガティブな思いに苛まれていた状況が家の戸を閉めたという行動に表れていたと思います。
そこにイエスが突然現れて「あなたがたに平和があるように」と弟子たちを心底安心させて、喜ばせてから赦しの聖霊に満たされた息吹を彼らに吹きかけます。弟子たちは赦された者となりました。そして、弟子たちはイエスが昇天してから十日後、イエスが彼らに約束した聖霊を五旬祭のときに受けます。五旬祭はシナイ山でイスラエルの民に律法が神より授与されたことを祝う祭でした。その記念の日、弟子たちは神のみ子であるイエス・キリストが約束した聖霊を受けて、イエス・キリストの福音を証する者へと変えられてゆきます。神さまが人間に与えてくださった救いが更新されたと言ってもよいでしょう。そして、この救いの更新の「しるし」として弟子に続く者たちが水と聖霊によって赦しの洗礼を受けて、イエス・キリストの福音を宣べ伝える者へと変えられていったのでした。このような者の集まりによって教会が生まれました。キリスト者はこの救いの更新がイエス・キリストを通してなされたことを聖霊降臨日に想い起します。そして、イエス・キリストが全存在をかけて私たちに与えてくださった神さまからの「赦し」と「愛」と「平和」をこの世で証する存在となれますようにと教会で、また、それぞれの生活の場で祈ります。
「聖霊よおいでください。」
（執事ウイリアムズ藤田　誠）