神の言が光となって
(ヨハネによる福音書1章1~18節)
本日朗読される福音書の箇所は、「ロゴス賛歌」と言われます。「ロゴス」とは神の「言(ことば)」のことですが、そのロゴスが私たちのこの世界の現実に、はっきりと現れた、という喜びを、「ロゴス賛歌」はほめたたえています。天地創造の出来事が記されている創世記の初めでは、すべてのものが神の言によって創られた、と伝えています。神の愛と祝福と喜びと希望に満ち満ちているこの世界を創った、神の力ある「言」が、今、私たち一人一人のために、この世界に「肉」となって来られたのです。それは私たち一人一人に「光」をもたらすため、救いをもたらすために来られたのです。
このロゴス賛歌で、「光は暗闇の中で輝いている」(5節)と賛美されます。暗闇にある「光」とは、三つの大切な出来事を起こします。一つめは、暗闇にあって、光は周りを照らし、真実を明らかにする、ということです。二つめは、暗闇にある光は、道しるべとなって、人を正しいところへ導く、ということです。三つめは、どんな小さな光であっても、暗闇に光があれば、暗闇は光の世界に逆転することになり、光は希望となります。
この「光」がイエス・キリストであり、私たちのこの世界に来られたのです。