新しく命へ
(マルコによる福音書16章1~8節)
復活日(イースター)は、イエス・キリストが死者の中から復活した出来事を祝う祝日です。歴史的にみて、キリスト教信徒の信仰の内容を表明する最も古い表現は、「神は死者の中からイエスを復活させた」という形だったと考えられています。死は、絶対の限界を私たちにつきつけ、人の存在の意味を完全にむなしくさせようとします。しかしイエスが復活したということは、ものごとが決して「死」では終わらない、ということを私たちに明示します。
イエスはかつて、兄弟の死に直面している姉妹達に、「わたしは復活であり、命である。わたしを信じる者は、死んでも生きる。生きていてわたしを信じる者はだれも、決して死ぬことはない。このことを信じるか。」(ヨハネ伝11章25節~26節)と言われました。死からよみがえったイエス自身の復活によって、この言葉がはっきりと現実のものとして示されたのです。クリスチャンはこの言葉を信じ、復活したイエスと共に、自らも新しい命のうちに生きていくのです。
死が私たちの命を奪い取るという事が最終的な決定的なことではなく、復活のイエスが私たちに新しい命を約束して与えて下さっているという事が、もっとも大きな出来事なのです。