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3月7日 私たちの内なる神殿

私たちの内なる神殿
(ヨハネによる福音書2章13~22節)

 本日の福音書では、イエスが、神殿の境内で商売をしている人たちと両替商の人たちを追い出そうとした、という出来事が記されています。聖書に記されているこの出来事は、「イエスの宮清め」とも言われます。多くの人々が神の赦しと、神の恵みを求めて、神殿にやってきました。しかしそこには、その祈ろうとする人々から利益を得ようとする、また一方の側の人々がいました。「神殿商人」と言われる人々です。彼らは、神殿で祈る人々に義務付けられていた様々な規定を逆手にとって、商売をしていました。例えば、神殿にはユダヤの貨幣で献金をしなければならないので、外国から神殿にきた人々に両替をし、そのための法外な手数料を神殿の両替商たちはとっていました。また神殿でなされる様々な贖罪の祈りのための「奉げ物規定」がありましたが、奉げ物とする牛や羊や鳩などが境内ではたくさん売られていました。こっちの店が安い、いや自分の店がもっと安い、などと、まさに市場の呼び込みの声が、そのまま神殿の境内に満ち溢れていたと言われています。
 つまり、神殿で神に祈るために、それなりのお金が必要とされてしまっていたのです。しかも年に一度のもっとも重要な過越祭では、そのことが最たるものでした。イエスは、過越祭がまじかにせまった、賑わっている神殿の境内で、そのような商売人たちを追い出そうとし、商売の動物や道具を追い出したり壊したりしました。そしてイエスは言いました。「このような物はここから運び出せ。わたしの父の家を商売の家としてはならない。」と。
 祈る者の、唯一の最も大切な姿勢は、自らの心と魂を砕いてただひたすら神に向いたい、という求めの心です。「祈る時期が来たから」「お金があるから」「みんながするから」、祈るのではありません。また、「お金が得られる機会となるから」礼拝がなされるのではありません。私たちの祈ることが、礼拝が、大斎節が、人間の思惑を実現させる行事という意味で、単にイベント化されていないでしょうか。もしそうであれば、イエスは私たちの内なる神殿を清めようとされています。イエスは私たちを、真の礼拝に招いておられるのです。

礼拝案内 Service

日曜日(第一日曜日を除く)
Sunday(except for first Sunday)

7:30 聖餐式 (Holy Communion)
9:30 日曜学校 (Sunday School)
10:30 聖餐式 (Holy Communion)
17:00 夕の礼拝 (Evening Service)

第一日曜日 first Sunday
9:30 日曜学校 (Sunday School)
10:30 朝の礼拝 (Morning Service)
17:00 夕の礼拝 (Evening Service)

■10:30からの礼拝には手話通訳があります。

聖日 Holy Day
7:30 聖餐式 (Holy Communion)

アクセス・地図 Access/Map

目白聖公会
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